【総領事館からのお知らせ:安全対策情報等:10月】
平成26年10月10日(総14第20号)
在デンパサール日本国総領事館
1 治安情勢
(1)9月13日、中部スラウェシ州において、イスラム過激派組織に加入しようとしていたウイグル系中国人とみられる外国人4人を含む7名が警察に逮捕されました。また、9月20日、西ヌサ・トゥンガラ州ビマにおいて、警察によるテロリスト(容疑者)の一斉摘発が行われ、5名が逮捕、爆弾を投げて抵抗した1名が射殺されました。
(2)9月22日、シリア・イラクにおいて活動する「イスラム国(ISIS)」は、世界中のスンニ派イスラム教徒に対し、米国、フランス、オーストラリア、カナダを始めとする対ISIS連合諸国の国民を軍人・民間人を問わず攻撃するよう扇動する声明を発出しました。
引き続き、テロ関連情報には御注意下さい。
2 一般情勢
(1)外国人の犯罪被害
深夜・早朝時間帯のクタ・レギャン及びスミニャック地区において、外国人旅行者が犯罪被害に遭うケースが多発しています。最近においても次のような被害が発生していますので、深夜・早朝時間帯の繁華街におけるこうしたリスクを認識した行動に心掛け下さい。
○ 9月14日午前3時頃、オーストラリア人女性が友人運転のオートバイに同乗中、オートバイに乗った犯人に鞄をひったくられた。
○ 9月12日午前5時頃、ドイツ人男性が、犯人から因縁をつけられ、付近のコンビニ店に逃げ込んだところ、無理やり外に出されてナイフで脅され、携帯電話を奪われた。
○ 9月28日午前2時頃、フランス人男性が、オートバイに乗った犯人に携帯電話を盗られ、取り戻そうとオートバイを掴んで引きずられたほか、犯人から殴打されて負傷した。
(2)銀行から出た後の車上狙い被害
9月中旬、デンパサール市内において、銀行で多額の現金を引き出した後、その現金を車やオートバイの座席下に隠し、買い物等のため車両を離れたところ、その隙に現金を盗まれる被害が2件発生しました。
犯人は、銀行から追尾して被害者の行動を監視し、犯行の機会を窺っていたものと思われます。銀行や両替商など、多額の現金を取り扱う場所から出た後は、こうした可能性を考慮し、特に警戒を怠らないことが大切です。
(3)麻薬・薬物事案
9月中旬、デンパサール市警は、デンパサール市及びブレレン県において2カ所の覚醒剤、合成麻薬(エクスタシー)の製造工場を摘発し、5人を逮捕しました。また、9月下旬、タイからエア・アシアでバリに到着し、コカインを密輸しようとしたドイツ人が空港で逮捕されました。
(4)狂犬病
9月下旬、バリ州バンリ県において、狂犬病に感染した犬が現地住民を噛む事案が発生しました。同県では、本年になって狂犬病に感染している犬が10匹見つかっているほか、クルンクン県においても、最近、5匹の犬の狂犬病感染が発見されています。バリ州畜産局は、バリ州9市・県のうち、特にバンリ県、カランアセム県、ブルレン県、ジュンブラナ県において、狂犬病対策を集中的に行うとしています。
3 邦人事件・事故関係
(1)深夜・早朝時間帯のひったくり被害
9月23日午前5時頃、クタ・レギャン地区において、邦人女性旅行者がナイトクラブからホテルへ帰る途中、オートバイに乗った犯人に所持する鞄をひったくられる被害に遭いました。累次お知らせのとおり、同地区で深夜・早朝時間帯に邦人女性旅行者がひったくり被害に遭うケースが頻発しており、これら全てのケースで、『女性旅行者のグループ』が、『ナイトクラブで同時間帯まで飲食後』に、『宿泊ホテルへ帰る途中』で被害に遭っています。犯人は、明らかにこうした女性旅行者を狙っていますので、くれぐれも御注意下さい。
(2)ネットショッピングに関連する振り込め詐欺
9月初旬、ネットショッピングサイト「トコ・バグース」で見つけた個人売主から、オートバイを宅送で購入しようとした在留邦人が詐欺被害に遭いました。被害者が売主の銀行口座へオートバイ料金及び送料を振り込んだ翌日、警察官を名乗る男から被害者へ電話で「あなた宛に送られたオートバイには登録証が付属されておらず盗難車と思われる。この場合、購入者へも高額(約100万円)の罰金が科せられる。盗難車でなくとも新たに登録証を発行する必要があるのでお金を銀行へ振り込むように。」等々、何かしらの理由を付けの何回にも及ぶ電話による振込み指示により、結果的に被害者は騙されて、総額で30万円近くを振り込んでしま
いました。被害者は、一度もオートバイの現物を見ないまま売主の説明を信じ込み、また、売主や警察官を名乗る者の身分等を確認しようとしなかったことで、犯人グループに付け入る隙を与えてしまったのかもしれません。このほか、当地の携帯電話番号へ、警察や病院関係者を名乗る者などから、突然に振込め詐欺の電話があることも少なくありません。くれぐれも御注意下さい。
4 その他
当館のホームページ上においても、邦人の皆様の安全に資する注意喚起を行っていますので、
今一度御確認下さい。( http://www.denpasar.id.emb-japan.go.jp/index_jp.html )
以上