【総領事館からのお知らせ:安全対策情報等:12月】
平成25年12月11日(総13第29号)
引用先:在デンパサール日本国総領事館
1 治安情勢
(1)12月3日から7日まで、バリ島ヌサドゥア地区で世界貿易機関(WTO)閣僚会議が開催されました。この期間中、デンパサール中心部の米国領事事務所前等において、WTOに異議を唱える中小規模の集会・デモが断続的に行われましたが、大きな混乱はありませんでした。
(2)11月21日、東ジャカルタにおいて、昨年3月にブカシ県で発生した警察官襲撃事件の実行犯であるテロリスト1名が警察に逮捕されました。バリ州においては、テロに関連した事案は発生していませんが、テロ関連情報には引き続きご注意ください。
2 一般情勢
(1)観光バスの転落事故
11月18日、中国人観光客ら15名を乗せた観光バスが、ウルワツ寺院へ向かう途中、崖から転落し、6名(観光客4名、運転手1名、ガイド1名)が死亡する事故が発生しました。狭い坂道を登る途中でエンジンが止まり、そのまま後ろに下がったところ道路脇から崖下に転落したものと見られています。
(2)麻薬・薬物への注意
バリ州警察は、麻薬・薬物の密売人の取締や密輸事件に関わり、引き続き多数の検挙を行っています。麻薬取締局バリ支部の推計によれば、バリ州内の麻薬・薬物常用者は約2万人(関係者は約5万人)に上るとされるなど、深刻な汚染状況にあります。麻薬・薬物事案には厳しい刑罰が科されます。クタ等の繁華街においては、密売が横行していますが、安易な気持ちで手を出すようなことは絶対にしないでください。
(3)無免許運転
バリ州では、集落や一般道を中に入った小道等で中学生や高校生等の若年者による二輪車の無免許運転やヘルメットなしでの違反等が常習化し、危険運転による事故が多発しています。州警察は一斉取締を開始していますが、一挙に解決は難しい状況です。バリ州での交通事情は、交通マナーが遵守されず、未熟な運転技術も加わり、事故が発生する危険性が高いという状況にありますので、自ら車を運転する場合には細心の注意を払うことが求められます。
(4)鳥インフルエンザ
インドネシア保健省は、11月18日、西ジャワ州ブカシ在住の女性が鳥インフルエンザで死亡した旨発表しました。感染源は自宅や近所で飼われていたニワトリとみられています。感染予防の為にも、生きた鳥を扱う市場や、弱った鳥、鳥の死骸には近づかないようにし、鳥の排泄物についてもウイルスが含まれており触らないよう注意が必要です。
3 邦人事故・事件関係
(1)ひったくり被害 12月4日午後10時頃、邦人女性観光客がサヌール地区のスーパーマーケット(ハーディーズ)前を歩いていたところ、前方から徒歩で近づいてきた男に鞄をひったくられ、財布や旅券などを盗まれる被害に遭いました。他方で、ひったくり被害の多くは、後方から近づいてきたオートバイに乗った犯人による犯行が大半を占めています。被害に遭った誰もが「まさかこんな一瞬の出来事で自分が被害に遭うとは思わなかった」との感想を持っています。鞄を誰でも容易に手が届く位置で持ち歩かないようにするほか、常時、ひったくりに対する警戒心を怠らないようにすることが重要です。
(2)空港の悪質ポーターによる過剰請求
これまでも度々発生していますが、11月21日、ングラ・ライ国際空港内のポーターが、有名旅行会社のタグのついたスーツケースをターンテーブルから税関検査場まで運び、荷物1個につき1,000円という法外な料金を持ち主に請求する事案がありました。当館からは、これまで同様に直ちに空港当局へ抗議して改善の申し入れを行いましたが、仮にこうした被害に遭われた場合には、当該ポーターの人物を特定するための情報(ID番号や氏名)を確認することが必要です。
空港内には、ポーターサービスの荷物は一個あたり5千ルピアとの掲示が何カ所かに設置されています。悪質ポーターから過剰な請求があった場合には、まず、当該掲示を探してその額を示し、それでも悪質ポーターの被害に遭った際には、ポーターの制服の番号をひかえ、直ちに空港内の以下の機関に届け出ることを勧めます。
○Air Port Duty Manager 0361-935-1011 ext.6310
○Custom Service Center 0361-935-1011 ext.6309
(3)滞在許可の更新時のご注意 長期滞在許可をお持ちの在留邦人の方が、同許可の更新手続きを手続き代行業者へ依頼したところ、当該業者が旅券を預かったまま所在不明となり、依頼者も長期間この状態を放置していたため、そのまま不法滞在状態となってしまった事案がありました。このような代行業者とのトラブルが他にも当館へ報告されています。
入管当局側はなるべく申請者本人が手続きを行うよう勧めています。代行業者に手続きを依頼する場合においても、必ず信頼のおける業者を選定することはもとより、代行業者に対して手続きの進捗状況を適宜問い合わせ、不審点を感じた場合には、入国管理局や要すれば警察当局へ相談するなど、このような事態とならないように十分ご注意ください。
以上